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TIME is MONEY

第8章 scene Ⅷ


「俺はね、かずの両親からどんだけ吹っ掛けられてもお前を手に入れるつもりだったんだよ」


ああもう、マジでいい加減にしてくれよ

雅紀がここまで俺に執着する意味も分かんないし

まだそんな事より解決してない事がいっぱいあるじゃねぇかよ


「雅紀、…翔も。一から整理させてくれ」

とにかく話が飛び過ぎてる

これじゃ何が何だか分からないままなし崩しになってしまうじゃないか


「雅紀、にのの言う通りだ。ちょっと落ち着け」

ようやく翔が間に割って入った

「俺は落ち着いてるけど?」

「どこがだよ。お前、にのしか頭に入ってないだろうが」

呆れたように腕を組んだ翔が溜め息を吐く


「まずはさ、最初に戻ろう。…俺が話すから違うとこは後で訂正しろ」

この中で一番落ち着いてるのも
言ってしまえば第三者の目になれるのも、翔しかいない事は明らかだ

「俺はその意見に乗った」

だからすぐに、翔の案に頷いて見せた

雅紀はと言うと

どこかまだ納得してない様子も見えたけど

「かずがそう言うなら…」

と、渋々ながらも俺たちに同意した

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