TIME is MONEY
第9章 scene Ⅸ
夜、風呂から上がった俺は、待ち構えてた雅紀に無理矢理寝室に引き摺り込まれた
「ちょっ…何だよ!」
「抱きたい」
ベッドに勢い良く押し倒され、抱き締められる
「…がっつくなよ」
頭がすっきりしたからか、1つ解決したような俺の方も実はソノ気だったりするけど
それでも、いきなりと言うのはやっぱり慣れるもんじゃない
“優しくしろ“ とは言わないけど、もう少し力加減を考えて欲しい
「…痛いのはやだからな」
「しないよ、そんなの。…とろとろに溶かしてやるよ」
ぺろりと耳を舐められて、その感触と耳に響く低い声に
ぞくりと背中が粟立つのを感じた
「ん…っ」
すぐに唇を奪われる
久しぶりのキスに、俺も雅紀の首に手を回し
自ら舌を絡めさせた
欲情してるのは同じ
雅紀とのキスは、嫌じゃない
むしろそれまでの誰としたキスよりも、気持ちいいとさえ思えるから不思議だ
お互いの咥内を貪るように奪い奪われる
必然的に、下にいる俺の口には合わさった唾液が溜まり、口の端から糸を引いて零れ落ちた