TIME is MONEY
第4章 scene Ⅳ
「かず、息吐いて」
雅紀の言う通り、震えながらも何とか息を吐く
たった指1本なのにこんなに苦しかったっけ…?
言われるままに何度も息を吐いても、なかなか苦しさから解放されない
「…ちょっと耐えろよ?」
「え?…っくぅ…!うぅ…っ」
まだ苦しいのに、雅紀が入った指を中で動かし出した
探るような動きに緊張が走る
…思い出した
この指が何を探しているか
見つけて欲しい
だけど怖い
自分が分からなくなるあの強い快感は、同時に気が狂いそうになったのを覚えている
「かず、腰が揺れてる」
少しずつ苦しさがなくなって、体が勝手に快楽を求め始めた
それを見た雅紀が小さく笑うけど、自分でもどうしようもなくて
雅紀の指と自分の腰の動きが重なったその瞬間
「あ…っそこ…!」
あの時と同じ、脳を突き抜けるような刺激が俺を襲ってきた
絶妙なリズムでそこをノックしたり、軽く擦ってみたりする動きで、何も考えられなくなる
訳が分からなくなるくらいの強い刺激は、苦しいのか快感なのかさえ上手く伝わらなくて
「ダメ…っ抜け…って…!ああっ」
シーツに押し付けた頭を必死に振って、刺激から少しでも逃れようともがいていた