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TIME is MONEY

第4章 scene Ⅳ



雅紀との関係が変わっても、それはあくまで夜だけの事

仕事に関しては変わってないし変わらない

俺が文句を付けて、雅紀が苦笑する
雅紀がやらかして、俺が怒る

普通ならそんな変化には気付かない



そう、 “普通“ なら





「何か雰囲気変わった」

久しぶりにアパートに来た翔の第一声

…いたんだよ、普通じゃない奴が
しかもこんな間近に

ってか、入った瞬間にそれって何なんだよ

「えー、そう?」
雅紀がへらっと笑えば

「お前は変わってねぇよ。相変わらずバカ面」
「ひどい、翔ちゃん」

俺はと言えば
素知らぬ振りで矛先がこっちに向かないようにさりげなく移動した

した、けど


「にのー?」
あっさりと、背を向けた俺を呼ぶ声


マジでこいつ嫌だ
雅紀とじゃれてたんじゃないのかよ

目敏すぎるんだよ


「なんだよ」
つい、口調がきつくなる

「いきなり噛み付くなって」
翔が笑いながら手招きするから

「用があんならてめぇが来い」
軽く睨み付けて再び背を向けて

キッチンの椅子に座ろうとした瞬間、後ろから羽交い締めにされた



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