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MITO

第4章 初勤務

「そろそろ、実践おこなってみるか?」


 デヴィッドがクリアファイルを片手に、リビングにいた水戸さんにそう言った。


『?』


「わかんないか……依頼主のお宅に出向いて、仕事してみるかって話だ」


『〜♪゚』


 喜びの舞い。


「この前の講習会で出したレポートなんだが、水戸さんのレポートが全体の中で、いい評価を得られたらしいんだよ。ちなみに、もう一人、大神って女性が良かったらしい」


 水戸さんは、ふんふんと頷いた。


 大神音子。自分の隣にいた受講生だ。


「その実践がすめば、今度は家政士の資格を取得して、本格的にやってもらおうと思っている」 


『む゙り゚(今日の特訓、お願いします)』


 水戸さんは頭を下げる。


 だが、デヴィッドは頭を横に振る。


「なに言ってんの、君に教えることは、もうなにもないよ。て、言うか、僕自信、教えられることが、リアルに無いから。どっちかと言えば、僕が少し出来るようになったかと思われる」


 最近、やっと玉子を、黄身を破らずに、うまく割ることが出来るようになった。

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