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MITO

第4章 初勤務

 そして、交通費とその他もろもろ、必要も物を買い揃えるための資金、5万円が水戸さんに、支払われた。


『ぶ゚ぃ゚』


「そうだ、水戸さん。美容室に行って、髪を綺麗にしてきなよ。それも家政婦としての身だしなみだ」


『ま゚』


「髪ボサボサじゃ、ダメだろ」


 以前、講習会に行った時は、髪をピンで止めていっただけだ。


 髪の毛はもちろん、伸びることはない。


 死んでからも、まれに、髪の毛やヒゲが伸びることはある。


 すぐには、細胞組織は死滅しないため、その間、伸びます。爪も。


 また、体内の水分が少なくなると、皮膚に埋もれていたヒゲや髪が押し出され、伸びたように見えることがある。


 水戸さんは、出来ればサラサラのロングヘアーにしたかった。


「水戸さん、もうそこまで伸びることはないよ。頭皮には人口樹脂が入ってんだから、髪は伸びない。人形と一緒だよ」


 水戸さんは、床に魔法陣を描きだした。


「やめろ水戸さん!! 気持ちはわかるが、自分に呪いをかけたって、そんな力で髪の毛が伸びることなんてないから、やめろ!!」



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