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君を好きにならない

第6章 アイツ



男と二人とか
マズかったか?


と、気になり始めた俺は
それ以上突っ込まれないよう
話題をそらすことにした


「誕生日なのに
プレゼントも無くて寂しいよなー
何か買ってやればよかったな。
真琴、なんか欲しいもんあるか?」


「とんでもない!
無いです無いです
もう十分…あっ」


「なんだ?」


「お願いが
ひとつありました!」


「なんだよ(笑)」


「Bar、行きたいです。
向井さんがよく行くお店。
もう二十歳だし
今度連れてって下さい!」


あー…

それは無理だろー

大事なお前を
あんなところに
連れて行けるか

それに
マサシに出くわしたりしたら
面倒だ


「ダメ…ですか?」

「いや、ダメってわけじゃねーけど」

「けど?」

「ま、あれだ。
小説書き終えたら
連れてってやるよ」

それまでに
適当な店を
見つければいいよな

「やった!」

「出来が悪かったら
無しになるからな?」

「えーー」

「ま、がんばれ」

「もちろん頑張りますけど」

真琴は
ちょっと不満そうにしながら
またビールを口にした


それからしばらくして
ケーキを食べ
腹一杯になった真琴は
ソファでくつろぎ始めた

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