君を好きにならない
第8章 真実
「向井さん遅いっすよー」
風呂から出ると
ソファの前の
ローテーブルに置いた
パソコンに向いながら
真琴は不満そうな顔をしていた
真琴の足元には
コタツ代わりのブランケット
もう
真琴専用に使われている
「ちょっとくらい辛抱しろって。
朝まででも付き合ってやるから」
「あっ!向井さん
なんでそっち行くんですかー」
「ビールくらい飲ませろって」
「えーー」
色々あったが
甘え上手の真琴は
本当の弟のような接し方で
俺を慕ってくれるようになった
「飲むか?」
酔った真琴が好きな俺は
真琴に時々酒をすすめるが
仕事が終わってなければ
真琴は絶対に飲むことはない
「今日はまだ
これからいっぱいやることあるから」
残念。
「で、今日は
どーゆーとこからやればいいんだ?
俺から?
それともお前から?」
俺は
まだハーフパンツに
上半身は裸
ビールを喉を鳴らしながら飲んで
ソファに座った
「今日は僕からいいですか?
後輩も慣れてきたとこなんで
先輩のために頑張るってゆーか
されるままじゃ
読者も飽きちゃうかなって…」
「そーだな。
後輩のMさは必要だけど
そのMの後輩が
つたなく先輩を攻めるなら
それはなかなかエロいもんだ」
真琴のつたない攻めとか
考えただけで俺はヌケる
「そ、そうなんですか?」
「え?あ、多分、いや
そーゆーもんらしい。
あれだアンケートとか
なんか色々…
あーっと、それより服着ねーと!
Tシャツとってくるから
ちょっと待ってろ」
「あ、向井さん
寒くなければ
そのままでもいいですか?」
えっ…
こ、このまま?