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君を好きにならない

第8章 真実

リョウ

じゃねーのか?


「いつも緊張しちゃってて
なんだか
よく覚えてないです(苦笑)

あ、だから
久しぶりなんかじゃなくて

人に触られたのも
はじめてだし…」



「ちょ、ちょっと待て

お前が付き合ってたヤツは
リョウじゃねーのか?
今、リョウコって
言わなかったか?」



「あ、うん
リョウコって名前だけど
僕は『リョウ』って
呼んでたんです」



嘘だろ…


女か?


リョウコって
女だよな?


「だから
すごく勉強になりました。

男の人に
されるのは
さすがにちょっと
勇気いりましたけど…」


え?


お前…


「向井さんは
嫌だったと思うんだけど

どうしても
知りたくなって…」




お前って…




ノンケなのか?!!!





「向井さん?

聞いてます?

向井さん?!」




「あ、あぁ…聞いてる聞いてる。

俺のことはいいんだ。
協力してやりたかったから
気にすんな。

それより


お前の…その…

リョウコってのは
女…なんだよな?」



「女の子…ですけど?」



「お前、男の趣味はねーのか?」



「趣味ってどーゆー…

あっそうか。
僕、友達にも言われるし
よく間違われるんですけど
そっちじゃないんです(苦笑)
女の子が好きだし」


ま、まずい

猛烈にまずい


てか

それなのに
なんでお前
俺に手コキとかされてんだよ!!



「そ、そーだよな?
今のは忘れてくれ
気にすんな。
仕事しろ。
とにかく仕事しろ。
さっきの忘れる前に仕事をしろ。
いや忘れろ。
じゃなくて書いたら忘れろ。
もう俺は寝るから
チェックは明日やる。
あんなことまでやったんだ
とにかくいいもん書け。
仕事しろ。


おやすみ」



「む、向井さん!」



バタンっ




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