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君を好きにならない

第9章 別れ

《2年前》


俺がフリーだった数年前
ひょんな事から
アイツと暮らすようになった


同級生で仲が良く
人懐っこく
飾らないアイツが

俺は好きだった


アイツは
しばらく
仕事のことで悩んでいたが
ようやくいい仕事に巡り合い
軌道に乗った
ある日のこと




「よかったな!省吾!」


「ほんとによかったよ〜
このプレゼン通れば
この先も安泰間違いなし!」


「お前、頑張ってたもんなー。
祝いに今日は飲もうぜ。
いいワイン買ってきたんだ」


「ありがとなー司ー。
お前のおかげだよ。
仕事も金もない俺を
面倒見てくれてさー。
ほんと
感謝してるんだぜ?」


「なんだよ
気持ち悪いな(笑)」


「気持ち悪いとか言うなよ。
俺は司のこと
すっごくいい奴だと思ってるし
感謝してるし
一生、お前と暮らしても
おもしれーかもなーって
思ってるくらいなんだからな!」



えっ…



一生…?

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