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君を好きにならない

第11章 一筋の涙



「今日は…真琴さん留守なんですか?」


「いや、家で仕事してる」


「…いいんですか?
俺と出かけたりして」


「かまわねーよ。
最近、ちょっと距離置いてんだ」


「えっ」


「もうオネェから色々聞いて
知ってるだろうから話すけどな
俺が真琴のこと気に入ってたのは
知ってるだろ?」


「はい」


「あいつ…ノンケでさ(苦笑)
脈ねーってことが分かったんだ。

参ったよ」



「……」



「仕事が片付いたら
あいつはアパートに帰っちまう。
だからまぁ…
今からリハビリやってるって感じだ」



「そうだったんですか…

好きな相手がノンケって
一番辛いですよね…」



そんな経験があるんだろう

マサシは
少し視線を落として
何かを思い出してる様子だった


「だから
俺のリハビリに
たまには付き合えよな」


「た、たまになんかじゃなくて
いつでも連絡して下さい!
俺はいつでも付き合いますから」


「ありがとな。
あ、けどマサシ…」


「分かってます」


「ん?」


「友達として…ですよね?
俺は司さんのことやっぱ好きだけど
それは分かってますから。
いいんです。
俺のこと好きになってくれなくても
それでもいいんで」


マサシは
少し切なそうにそう言ったが
そんな顔をしてると
俺が誘いづらくなると思ったのか
笑顔を見せながら
LINEの交換をせがんだ


可愛いなと
思う


切ないな
とも思う


なんで


男しか愛せないんだろうな…



お互い

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