君を好きにならない
第13章 追跡
「そんな心配すんなよ。
俺は子供じゃねぇぞ(苦笑)」
そう口では言いながら
心の底では
来て欲しいと思う
最低な男
「ダメですか?」
「マサシ…」
「はい」
「俺は最低だ」
「どこがですか。
そんなことないですよ」
「いや、最低なんだ。
お前の気持ち分かってんのに
部屋まで行ったり…
今だって
ほんとは
あ、おい、マサシ!」
マサシは
俺の言葉を最後まで聞かず
マンションの中へと
歩いて行ってしまった
急いで後を追いかけると
マサシはもう
エレベーターの前に立っていた
「何階ですか?」
「5階だ…」
「分かりました」