君を好きにならない
第17章 見たことのない景色
「ねぇ向井さん
書くの進んでるし
今日くらいもういいじゃん」
真琴の小説とはいえ
俺が仕事を始めたのが
真琴は気に入らないらしい
「ん〜…」
返事を濁しながら
目で文字を追っていると
真琴は
俺の耳に唇を寄せた
「くすぐったい」
「僕にはするくせに」
「俺はいいんだよ。
お前はそれが気持ちいいだろ?
俺はくすぐったいんだって」
そう言うと
真琴は
俺の耳を舐め始めた
「まっ、待てって」
「…やめない…」
こんなことされて
勃ったらどうすんだよ
本気で
抜きたくなったら
お前の目の前で
抜いてもいいのか?
「わかったよ。
もう仕事はやらねーから
やめろって」
嫌な訳じゃない
感じたら困るから
拒否してんだ
俺はパソコンを閉じて
振り向くと
真琴に軽いキスをして
立ち上がった
「イチャイチャすんのは
風呂入ってからだ」
「えーー」
拗ねる真琴をよそに
俺は風呂場へと移動した
久しぶりの
スキンシップで
すぐにムラムラしそうで
ヤバい
とりあえず
シャワー浴びて
落ち着こう
そう思いながら
シャワーを浴び始めると
突然
ドアが開き
そこには
全裸の真琴が立っていた