君を好きにならない
第2章 真琴!死ぬなよ!
「お前のだけどさ
寒くねーのかよ」
そんな格好で
ウロウロすんな、マジで
「寒くないです。
それに
なんか汗かいてベタベタしてて
スウェット履く気になれなくて…」
真琴はそう言いながら
ちょっと眉をしかめた
「風呂…はいるか?」
「いいんですか?」
「かまわねーけど、熱は?」
「多分…ない…かな」
「ほんとか?」
そう言いながら
俺は
俺よりちょっと背の高い真琴の前に立ち
真琴のおでこに手を当てた
真琴にキスする時は
俺が顎を上げるんだな…
なんて思いながら。
「ん〜…昨日よりはいいな。
まぁでも昨日の今日だし
油断しねーで
風呂入ってココで一日ゆっくりしてろ」
「え、い、いいんですか?」
真琴は
ちょっと嬉しそうに
目を丸くした
「かまわねーよ
俺はもう仕事に行くけどな。
風呂入って出てきたら
コレあっためて食えよな。
あとは…まぁ適当に
冷蔵庫のもんとタオルとか
勝手に使ってかまわねーから」
「向井さん…」
「な、なんだよ」
「神…」
「は?」
「マジ神」
「お前は小説家だろーが
単語でしゃべんな分かんねーから!
もういいから
さっさとシャワーしてこい」
「はい」