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君を好きにならない

第2章 真琴!死ぬなよ!


「痛っ…」


マジか…


翌朝目がさめると
久しぶりにソファで寝たせいか
身体のあちこちが痛んだ


真琴のことは気になるが
俺は今日も朝から仕事

のんびりもしてられねーんだけど…


「…さてと…」


重い身体を起こし
俺は鍋に湯を沸かすと
そっと静かに
真琴の眠る部屋のドアを開けた


ん?


真琴は
静かに眠っているが
汗をかいたのか
暑かったのか
ベッドの脇には
スウェットのズボンが転がっていた


相変わらず
子供みたいな寝顔に頰を緩めながら
俺はまた
静かにそっと
ドアを閉めた


「時間、ねぇな」


俺はキッチンに戻ると
鍋の火加減を見ながら
歯磨きをはじめた


今の若いやつって
おかゆとか…食うかな…

ま、腹減ってたら
なんでも食うか

なんて思いながら
冷蔵庫から梅干しを取り出してると
人の気配を感じた


「おはよーございます」

真琴だ。


「なんだ、お前寝てたんじゃ…」

振り向くと真琴は
トレーナーに
ボクサーパンツ。

脱いだまんまのスウェットが
頭の中に浮かぶと
まぁ、そりゃそーだと思いながらも
お前は体育会系かよっ
と、突っ込みたくなる

だいたいな
俺はお前の仕事仲間で
年上で


お前のこと
気に入ってんだぞコラ!


「腹減って…向井さん
あれ…僕のですか?」


俺の内心をよそに
真琴は目をこすりながら
おかゆの入った鍋を指差した

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