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隣は空席のまま…

第8章 不安と天秤


産めない――――…のは、解っている…




でも






でも――――…





あの、小さな点は…動いていた






生きているよ!!!と――――…動いていた…




微生物の様な…まだ、手足も無い…ただの点なのに




今の…今――――…も、私の中で…生きるために歩みを止めていなかった







堕胎できる…訳がない…




堕胎しなければ…誰も救われない――――…なんて







この子は…救える





でも――――…隆太には言えない




言えない…









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