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隣は空席のまま…

第10章 壁の大きさ小さ


少し…顔色が悪い



そんな気もする――――…




「ホタル…もしかして――――…」



朝食の珈琲を口に運ぶホタルが少しだけビクンとなる



「――――な、なによ…」













「私…ホタルにスゴく気を使わせてる?ごめん!仕事見つかったらすぐに出ていくって言ったのに…ズルズルと――――…


だよね、妊婦と1つ屋根の下にいるなんて気を使うだけだよね――――…

ホタルの優しさに甘えてたよね――――…

早く部屋見つけるから…ごめん」






私は、自分の立場を今更ながら…気づかされた










「――――…ちょっ…ちょっと…彩芽?何を言ってるの――――?部屋?え!見つける?」




珈琲が熱かったのか、「あっ!!」と慌てて口からカップを離したホタルは何度も瞬きをして私を見る





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