隣は空席のまま…
第10章 壁の大きさ小さ
「ちょっと!何を言ってるのよ!」
慌てて私の提案を聞き返すホタルに、私は自分の発言が明後日の方向にいっていたのか?と不安になる
「え――――…ホタル?」
「ちょっと、彩芽――――…あんた、ここを出ていくつもりなの?」
私たち二人は食べかけの朝食をそのままに…会話を続ける
「――――…だって…ホタルに迷惑になってるんじゃない?」
「はぁ?!迷惑?そんなの、出会ったときからあんたは迷惑な存在だったわよ!」
出逢いからって――――…それは、また…昔しの話しを持ち出す!!
「私が――――!私が、誰かといたいのよ…
私が、誰かと朝食を食べたいの……
叔父さんが…そうしてくれたように…私もしたいの……だから、彩芽――――付き合いなさいよ!」
そう言うと…ホタルは、恥ずかしそうに珈琲を飲んだ