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隣は空席のまま…

第10章 壁の大きさ小さ


流石に、女装でないホタルは産婦人科の待合室で浮いた存在になっていた



女装でも…たぶん浮いただろうが



男性が産婦人科にいるのは緊張するのではなかろうか…



と、チラチラとホタルを見ると




ホタルは堂々とロビーのソファに腰掛け長い足を組みながら雑誌を読んでいる




「緊張…しないの?」


「しないよ?なんで?」




ホタルはニッと笑うと他の妊婦さんや検診に来た人に爽やかスマイルを振り撒いた




――――…ったく…どこぞのホストだ!



ほら、そこの若い妊婦が顔を赤らめて緊張し始めた!!?



私は、ため息をつきながらホタルの隣に座った




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