隣は空席のまま…
第3章 記憶の中の甘いズレ
この…寂しさが…埋らない限り―…
私は、ダメな恋愛を繰り返すのだろう―…
ねぇ…
ホタルは…
こんな女でも――…
女に生まれて来たかったかな?
私は、帰り際――…
後ろを振り返り――…店の方を見た――…
まだ、飲むと言っていたホタルの…綺麗な顔や指を――…
思い出す…
「――ホタルが…女に生まれて来てたら…
こんな…バカ女には……ならないよね」
“女を全力で生きるわ”
そう…言いいそうだな――…
私は、鞄を肩にかけ直し…
帰路を再び歩きだした――…