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隣は空席のまま…

第5章 敗北者に優しくない世界



――――――――…帰らないと…



そう思うのに…足が――――…




重く――――…一歩が…全く進まない…











私は――――…今まで…何をしていたんだろう…




本当に……



何を――――――――…














「――――あれ…濡鼠ちゃん?」






「――――――――…」







濡――――鼠…





あぁ……忘れていた…




私は、汚い



濡鼠――――…だった――――…






私は、ゆっくり振り返り――――…




声の主を、見た――――――――――――…






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