肝だめし
第1章 墓地
さあ、どうする?
正直、三人でもあの中に入るのは怖い
せめてもう一人欲しいと待ってはみたが、ただ時が流れて行くだけ
あっという間に午前三時を過ぎてしまった
「もう来えへんな…」
これ以上は待てない
「よし三人で行こう!ここまで来て何もせえへんかったらアホみたいやし」
「せやな…行こか!」
他の二人も気合を入れ直し、いよいよ突入する準備を始めた
まずはパニックを起こさない為の約束事項
1・絶対に大声を出さない
2・絶対に一人で逃げない
3・もしも誰かがとり憑かれたら必ず助ける
この3つをしつこいぐらい確認しあう
突入する順番はジャンケンで決めた
勝った俺は一番安心できる二番目
負けた伊藤が先頭で、しんがりが中村
俺はさっきの事があるので伊藤に無理やりカメラを任せた
後ろの坂口はこの様子を録音する為、小さなラジカセを手にしている
これで準備万端だ
「さあ行くぞ…」
ラジカセの録音ボタンを押し、三人は畦道へと入っていった
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