肝だめし
第6章 殺意
金縛りは解けたものの思う様に体は動かず、視界も何だかボヤけた感じ
「まだ起きてへんなぁ…」
前回と同じく今は幽体離脱状態で、本体は眠ったままなのだろう
多分…
自分で自分を見るのは怖いので下を見るのはやめた
それにしてもこのフワフワ感は心地良い
上手くコントロール出来れば、どこへでも飛んでいけそう
「飛んでみようか…」
それが出来ればある意味エスパー、想像しただけでワクワクする
でもあまり長く離れると体が冷たくなってるやも知れず、そのへんの仕組みが分からないので自制
変死してる場合じゃない
「もう怖すぎたし疲れた…次にしよ」
さて、どうやって戻ればいいのだろう?
前回は勝手に体が舞い上がって戻してくれた
しばらく待ってみたものの体が浮かぶ気配なし
「えっ?自分で?」
自信はないがやるしかない
一旦体を起こして布団に飛び込んでみる
「はっ!!」
着地した瞬間にスッキリ
目を開けると枕があると思いきや、いきなり天井が見えて驚いた
やはり仰向けのままだった
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