肝だめし
第7章 微笑
気がつくと保健室のベッドに横たわっていた
でも、なぜ自分がここにいるか分からない
「どうなってんの?なんでここにおるん?」
横にいた友達に聞いてみる
「どうって覚えてへんの?」
「うん、分からん…」
「サッカーで転けてん、頭ぶつけて気絶してた」
「マジで?覚えてへんわ…。これなに?」
俺は上半身を覆うギブスを指差した
「えっ?骨折した事も覚えてへんの?」
「骨折?俺が?」
「マジで?ちょっとヤバいんちゃう?先生!ショウが記憶喪失なってる!」
記憶喪失!?
一瞬怖くなって、必死で自分の名前や生年月日を思い出す
「大丈夫!他は分かるから!」
でもここ最近の事が断片的にしか思い出せない
すると奥にいた先生が来て説明してくれた
「頭打って記憶が混乱してるだけ。しばらくしたら戻るわ」
なるほど確かに混乱と呼ぶのがふさわしい
まるでラジオのチューニングが合う様で合わない様なそんな感覚だった
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