
リアル
第12章 10
部屋に入ると、今更ながら緊張してきた。
女同士のハズなんだけど…何でこんなに緊張するんだろぉ?
なんか、エスコートがサラッとカッコいいから?
見た目がヤンチャ少年っぽいから?
でもでもぉ、女の人だし、年上だし
…このドキドキが何でか、全然分かんない!
亜美はリビングの椅子に座って、ゆうに出してもらったミネラルウォーターを飲みながら考えていた
風呂の湯がたまったから、どうぞ。
ゆうが来て、浴室まで案内してくれた。
乳白色の湯船に浸かり、一日の疲れを癒していると
ゆうの事を考える
①ついさっきまで喋った事もなかった
②いつも強面の先輩
③なぜか家に今居て
④しかも風呂まで借りている!
ガーン‼︎な〜んてワガママやらかしているんだ!私ー!
押し掛けたみたいになっちゃったよね???
凄い迷惑じゃん!ぎゃーどうしよう?!
だんだんと後悔してきて
湯船の中でのたうち回る
大丈夫か?
ドアの前でゆうが声をかけてきた
だ、大丈夫です…
平常心を装った声を出す
遅かったから心配してくれたのかな…本当に優しい…
ぶくぶくと口から泡を出しながら顔まで潜っていった
