青鬼の怪~あなたは、これを信じますか?~
第2章 二つ目の悪夢
妹と顔を見合わせ、私はケータイを手にする。
「もしもし、ああ、お父さん?
どうしたのよ」
滅多に電話なんてかけない父が、しかも母ではなく私のケータイにかけてくるのは珍しい。
今日、同居している母と祖母-母の実母ーは二人連れだって有名な演歌歌手のコンサートに出かけている。
父は接待ゴルフだとかで、早朝から留守にしていた。
私が何の気なしに問うと、受話器の向こうからは沈んだ声が流れてきた。
「出先の母さんたちには、もう連絡をとったんだが、今、愛媛の伯母さんから電話があってな、愛媛のおばあちゃんが死んだらしい。
何でも、いつものように畑に出ていて、毒蛇に脚を噛まれたって-」
父の声がどんどん遠くなってゆく。
私はケータイを握りしめたまま、その場に身を強ばらせたまま立ち尽くした。
「もしもし、ああ、お父さん?
どうしたのよ」
滅多に電話なんてかけない父が、しかも母ではなく私のケータイにかけてくるのは珍しい。
今日、同居している母と祖母-母の実母ーは二人連れだって有名な演歌歌手のコンサートに出かけている。
父は接待ゴルフだとかで、早朝から留守にしていた。
私が何の気なしに問うと、受話器の向こうからは沈んだ声が流れてきた。
「出先の母さんたちには、もう連絡をとったんだが、今、愛媛の伯母さんから電話があってな、愛媛のおばあちゃんが死んだらしい。
何でも、いつものように畑に出ていて、毒蛇に脚を噛まれたって-」
父の声がどんどん遠くなってゆく。
私はケータイを握りしめたまま、その場に身を強ばらせたまま立ち尽くした。