青鬼の怪~あなたは、これを信じますか?~
第1章 妹からのメール
「-!!」
私は声にならない悲鳴を上げた。
幼い私の小さな手のひらでうごめいていたもの-、それは、あろうことか、小さな蛇であった。
小さな蛇の表面は不気味な緑色にぬらぬらと光り、小さな眼はまるであやかしのように紅く染まっている。
「この蛇がね、おばあちゃんを食べちゃうんだ、頭からガリガリっとねえ」
まるで歌うように嬉しげに言う私の声は、先刻までとは打って変わって、まるで地の底から響いてくるかのように嗄れて、低い。
到底、5、6歳の幼児のものではない。
幼い私が哄笑する。
その声はやがて複数になり、いつもの笑い声が不気味に重なって、わんわんと響いた。
そのとき、私は愕然とした。
幼い私のー断じて、自分だと認めたくはないがー顔が一瞬、青く染まって見えたのだ。
-あれは青鬼?
眠りに落ちる前、妹から送られてきたケータイメールに添付されいた画像は青鬼だった。
今、私が眼にしているものは、まさにその青い般若面だ。冷たいまなざし、裂けた口からつきだした恐ろしげな牙。
「止めて、止めて-」
私は両手で耳をふさぎ、絶叫した。
私は声にならない悲鳴を上げた。
幼い私の小さな手のひらでうごめいていたもの-、それは、あろうことか、小さな蛇であった。
小さな蛇の表面は不気味な緑色にぬらぬらと光り、小さな眼はまるであやかしのように紅く染まっている。
「この蛇がね、おばあちゃんを食べちゃうんだ、頭からガリガリっとねえ」
まるで歌うように嬉しげに言う私の声は、先刻までとは打って変わって、まるで地の底から響いてくるかのように嗄れて、低い。
到底、5、6歳の幼児のものではない。
幼い私が哄笑する。
その声はやがて複数になり、いつもの笑い声が不気味に重なって、わんわんと響いた。
そのとき、私は愕然とした。
幼い私のー断じて、自分だと認めたくはないがー顔が一瞬、青く染まって見えたのだ。
-あれは青鬼?
眠りに落ちる前、妹から送られてきたケータイメールに添付されいた画像は青鬼だった。
今、私が眼にしているものは、まさにその青い般若面だ。冷たいまなざし、裂けた口からつきだした恐ろしげな牙。
「止めて、止めて-」
私は両手で耳をふさぎ、絶叫した。