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風俗課に配属されました

第40章 南瑞樹の秘密事情①

「若菜のこと好きですか?」
「好きだよ。狂おしいくらいに」

女性に対して一途になれたのは
初めての経験であり
妻にさえこれほどの感情を抱いたことはない。

「小説の一節みたいな言い回しですね」
「他に言葉が見つからないだけだ」

強いて捕捉するなら……

『死ぬほど愛している』

……小説家らしからぬ幼稚な表現だが。

「俺も若菜が好きです。でも好かれようとは
思っていませんけど」
「その心は?」
「嫌われていた方が印象を強く持って
もらえるからです」

五十嵐……おまえの方がよっぽど
小説家向きだ。

その発想は俺には無い。

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