テキストサイズ

☆時計じかけのアンブレラ☆

第14章 虹

side N

「そのツンデレなところとか好きなんだよね」

「斗真、酔ってんじゃねぇの…?」
俺がそう言った途端…、グイッと腕を引っ張られて抱きしめられた。

「ちょっ…、なにっ?冗談でしょ?」
こいつ…力、強い…!

「ほんと、かわいいよね」
「っ嫌だっ…!」


俺の抵抗も虚しく、顎を持ち上げられて強引にキスされた……。
「んっ、離せっ!」
「かずっ!」
「潤くんっ!」
「潤!?」
「斗真、お前、かずに何した…?」
「潤、なに怒ってんだよ?」
斗真が少し動揺して潤くんに訊く。

「…俺とかずは……付き合ってるんだよ」
「…は…?」
俺もコクッと頷く。
斗真は、信じられないといった表情で俺と潤くんを交互に見る。

「…だから…今日は…帰って」
潤くんが驚くほど低い声で言った。



「潤くん……俺…ごめんなさい」
「………」

見られた―――。

潤くんに。。


俺はただ謝ることしか出来なかった……。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ