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☆時計じかけのアンブレラ☆

第15章 花

「潤くん、身体大丈夫?」
「うん、平気。コンサート中は不思議となんともないんだよね」
「この子もお母さんの仕事をわかってくれてるのかもね」
かずが俺のお腹を摩りながら言うと、
ビクンッ
「あれ?今動いたよ!?」
「動いたね!」
「すげー!」
胎動に驚いて、2人で顔を見合わせた。

「俺の言葉に同意してくれたんじゃない?」
「ふふっ、そうだね」
かずはなんだか嬉しそうだ。

「ね、かず。今だけ手繋いでて」
「うん」
俺が伸ばした手を、かずはちょっとはにかみながら取ってくれた。

繋いだ手の温もりに安心した。

今回も大丈夫、最後までやりきれると思った。

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