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☆時計じかけのアンブレラ☆

第17章 同じ空の下で

side M

そのあと、ひよは熱は下がったんだけど、身体中に発疹が。

どうやら突発性発疹というものだったらしい。

突発性発疹の特徴としては、熱があるときはそうでもないけど、発疹が出てからの機嫌がすこぶる悪い。。

仕事は休まなきゃいけなかったけど、俺もツアーの打ち合わせがあって休んでばかりもいられないから、かずが代わりに休んでくれた。


その日俺が帰るなり、かずが泣きついてきた。

「潤くん、おかえりぃぃ~~!」
「ただいま。
…かず、なんかやつれた(笑)?」
「もう大変だったよっ。昔のチャイルドマインダー以来だわっ。赤ちゃんのお世話ってほんっと大変っ」

リビングには、かずが格闘したであろう数々の痕跡が。。

「途中、ひよちゃんと一緒にお昼寝しちゃったよ(笑)」

頑張ってくれてたんだね。

「…かず、ありがと」

「潤くんも…、いつもありがと」

と、かずは照れくさそうに微笑んだ。

「ひよ、ただいまー」
「ひよちゃん、お母さん帰ってきたよ!良かったねぇ!!」

ひよが俺の顔を見るとニンマリ。両手を拡げて俺に抱っこを求めた。

「なんだよー!そんな顔、俺にはほとんど見せなかったよっ?」

かずが悔しそうに言うから、何だか可笑しくて2人で笑った。


悩んで、泣いて、笑って

こうして夫婦になっていくんだなぁ。

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