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明「先生、出来ました」

和彦「…」

明「先生？先生、聞いてますか？」

和彦「あ、すいません…えっとどこまで
いきましたっけ…」

明「…」


和彦の様子がおかしい
一緒に映画を見に行って以来
和彦は明と目が合うとパッと目を逸らす
あからさまに

理由を聞いても上手くはぐらかされ
何かしたかもと考えたが
思い出せない…


和彦「…すいません…今日はもうこれで
終わりましょう」

明「えっ？でもまだ１０分も…」

和彦「失礼します」

明「あ…」

和彦「…」


二時間の予定なのに
開始１０分で一方的に終わらせると
最後まで明と目を合わせる事なく帰って
しまった


母「先生、お茶が入りました、あれっ？
ちょっと明ちゃん、先生は？」

明「帰った」

母「帰った！？何で？」

明「…知らない」

母「何か急用でも出来たのかしら」

明「…」