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明「もしもし…今いいですか？」

和彦『良かった、僕も今、明さんに電話
しようと思ってたんですよ』

明「…」


電話で聞く事じゃない
ちゃんと顔を見て聞かないと
本音を言ってるのか嘘かはわからない

だけど勇気がない
顔を見る勇気も言葉にする勇気も

どちらも…


明「…」

和彦『先、いいですか？』

明「えっ？」

和彦『実は今、母が遊びに来てて』

明「あ、はいっ」

和彦『良かったら会ってくれませんか？
母に』

明「お母さんに…」


先日、和彦が母親と電話で話していた
近い内、会うかもしれないと
密かに思っていた

けどまさかこんな急なんて
予想外だった…


和彦『明さんの事話したら会わせろって
せがまれちゃって』

明「…」

和彦『ダメ、でした？』

明「…ダメじゃないけど…反対されない
かなって…」

和彦『大丈夫ですよ』

明「…」

和彦『もし反対されても認めてもらえる
ように頑張りましょう』

明「…はいっ」