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僕は君を連れてゆく

第55章 パパラッチ

大野智の居場所はつかめないまま、一週間が過ぎた。


あぁ、もうガセだよ、絶対に。


都知事なんてアイドルが務まるような仕事じゃないんだよ。


今日、私は嵐の後輩にあたるKing & Princeのコンサートが行われる東京ドームにきていた。


後輩のコンサートを見に嵐の誰かが来るかもしれないから。


嵐の活動休止後、若手グループたちは頑張っている。

が、嵐と比べるにはまだまだ。

そもそも、嵐と比べるのが間違いなのだ。

固定のファンはつくがそれまで、というところだろうが。

King & Princeもデビュー後、メンバーの一人が休養に入ったが戻ってきて今年は初の24時間テレビのメーンパーソナリティーを任された。

それに、個人としても月9の主演も決まったメンバーがいたりと頑張ってるんだよ。

私も個人的に応援してるし…

あ~ぁ、中に入りたいなぁ。
シンデレラガールになりたいなぁ。

ぼやっとしてたら濃い顔が。

松本潤だ!

「松本さん!」

「?誰だっけ?」

「週刊SA---CHIの者です!」

「あぁ!なに?」

「今日はどういったご用件で?」

「なにそれ…コンサート見に来たんだよ」

「それって、あの…」

「ちょっとだけ、手伝ったからさ」

「手伝った?」

「そうそう」

「へぇ…シンデレラガール名曲ですよね」

松本潤とKing & Princeの楽曲についてなんやかんやしゃべっていたら、ついに、会いたかったあの人がっ

「あれ?」

「?」

「松潤じゃん、入んないの?」

櫻井翔だっーーーーーー!!!!!!

「あっ、行く、行く」

二人は私に手を振り歩きだした。


あぁ…
二人揃って並んでて…めっちゃくちゃ、カッコいいじゃない!!


あぁ…
なんか、聞きたいことがたくさんあったような…


二人が談笑してるところを見ながら、私はカメラを構えた。


女運悪いなんて言ってごめんなさい…


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