喫茶くろねこ
第5章 下地家
スーツを出して帰ってくると、母親が洗濯物の入ったカゴを抱えて庭に出てきたところだった。
「ただいまー」
「はい、お帰り。あんた、ヒマなら洗濯物干すの手伝ってよ」
「え~、乾燥機使えばいいだろ~。あるんだから」
「え~、じゃない。今日は天気いいんだから干さなきゃ!」
「…はいはい」
母と一緒に洗濯物を干す。干しながら聞いてみる。
「母さん、ホントにマスターに会いに行くの?」
「まぁ、ご挨拶ぐらいはしてもいいでしょ?それに可愛い看板猫ちゃんにも会いたいし」
「…可愛い、ねぇ…、うーん…。」
「あら。猫好きのアンタが珍しいわね。可愛くないの?」
「いや、見た目は可愛いんだけどさ…」
「まさか、また嫌がるのを無理やり抱こうとして引っ掻かれたかなんかしたの?」
「いや、そんなんじゃねぇよ。そんなんじゃないけどさー」
「じゃあ、何したのよ?」
「あー、いやぁー」
テレパシーで思考を読む猫に、頭の中を読まれまくって大変だったとか、言っても絶対信じないよなぁ。僕だって実際に体験したのに、いまだに信じられないんだし。
「…なんでもない」
「変な子」
「ただいまー」
「はい、お帰り。あんた、ヒマなら洗濯物干すの手伝ってよ」
「え~、乾燥機使えばいいだろ~。あるんだから」
「え~、じゃない。今日は天気いいんだから干さなきゃ!」
「…はいはい」
母と一緒に洗濯物を干す。干しながら聞いてみる。
「母さん、ホントにマスターに会いに行くの?」
「まぁ、ご挨拶ぐらいはしてもいいでしょ?それに可愛い看板猫ちゃんにも会いたいし」
「…可愛い、ねぇ…、うーん…。」
「あら。猫好きのアンタが珍しいわね。可愛くないの?」
「いや、見た目は可愛いんだけどさ…」
「まさか、また嫌がるのを無理やり抱こうとして引っ掻かれたかなんかしたの?」
「いや、そんなんじゃねぇよ。そんなんじゃないけどさー」
「じゃあ、何したのよ?」
「あー、いやぁー」
テレパシーで思考を読む猫に、頭の中を読まれまくって大変だったとか、言っても絶対信じないよなぁ。僕だって実際に体験したのに、いまだに信じられないんだし。
「…なんでもない」
「変な子」