喫茶くろねこ
第6章 春 ~母と猫と入学式~
「さすが喫茶店の看板猫ちゃん。人懐っこいんですね」
母がマスターを撫でながら言う。
おい、マスター!僕に対しての時と、随分態度が違うじゃねーか。
「誰にでも抱っこさせてくれるわけじゃないんですよ。けっこう人を選ぶんです…。下地さんは、猫の抱き方がお上手なんですね」
「いえ、それほどでも…ないですけれど。ただ、長年猫を飼っているので慣れてはいますね」
山路さんと母が会話している、が、なぜかマスターが僕に何も言ってこない。珍しいな?
そーっと母の腕の中を覗きこむと、めちゃくちゃ気持ち良さそうに眠っていた。
マジか!ついさっきまで起きてたのに!いくらなんでも寝付き良過ぎだろ!!
『うぅ~…。ねてにゃ…い…』
いやいやいやいや!確実にウトウトしてるだろ!
傍から見たらあきらかに酔っている人が真っ赤な顔しながら『酔ってないです』とか言ってるようなもんだろ!
心の中でツッコミを入れてみたが、マスターからの返答は……無かった。やっぱ寝てんじゃねーか。」いいのかよ、喫茶店のマスターが、店の中で寝てて。
「…太さん、佑太さん」
「こらっ、何ボーっとしてるの、佑太!」
心の中でマスターにツッコミを入れるのが忙しすぎてちょっと話を聞いていなかったが、どうやら呼ばれていたようだ。
母がマスターを撫でながら言う。
おい、マスター!僕に対しての時と、随分態度が違うじゃねーか。
「誰にでも抱っこさせてくれるわけじゃないんですよ。けっこう人を選ぶんです…。下地さんは、猫の抱き方がお上手なんですね」
「いえ、それほどでも…ないですけれど。ただ、長年猫を飼っているので慣れてはいますね」
山路さんと母が会話している、が、なぜかマスターが僕に何も言ってこない。珍しいな?
そーっと母の腕の中を覗きこむと、めちゃくちゃ気持ち良さそうに眠っていた。
マジか!ついさっきまで起きてたのに!いくらなんでも寝付き良過ぎだろ!!
『うぅ~…。ねてにゃ…い…』
いやいやいやいや!確実にウトウトしてるだろ!
傍から見たらあきらかに酔っている人が真っ赤な顔しながら『酔ってないです』とか言ってるようなもんだろ!
心の中でツッコミを入れてみたが、マスターからの返答は……無かった。やっぱ寝てんじゃねーか。」いいのかよ、喫茶店のマスターが、店の中で寝てて。
「…太さん、佑太さん」
「こらっ、何ボーっとしてるの、佑太!」
心の中でマスターにツッコミを入れるのが忙しすぎてちょっと話を聞いていなかったが、どうやら呼ばれていたようだ。