きっと あなたと・・・
第30章 ー偶然ー
・・・こんな顔だもん、きっと泣いたって気付いてる。
だから、楽しい話ばっかりしてくれるんだよね??
久しぶりに会ったのに、気使わせちゃったな・・・
湊『詩織さん、そろそろ帰りましょうか・・・送ってもいいですか?』
食べ終えたアイスの棒を私の手から取ると、さっと立ち上がった。
「あ・・・近いから、ここで大丈夫だよ??」
湊『近いならなおさら、送らせてください・・もう暗くなるし』
「あ・・・ありがとう・・・じゃあ、あのマンションまで・・送って??」
公園の大きな木の向こうに見える建物を指さすと、湊さんは優しい笑顔で、
穏やかに返事をしてくれた。