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委員長はエッチでした

第1章 委員長





「だからさあ、何でいっつもおどおどしてんのかなぁ?
だいたいあんた、成績も常にトップだし、
委員長だし、堂々としてもいいでしょう?」



焼酎の水割りを飲みながら
黒崎の分も作ってあげる。
ちょうどコンビニに
晩御飯を買いに行ってたらしく
ハンバーグ弁当を食べている。



「それは藤島さんの事だよね?
成績もいいし、友達も多くて、
……先生が言ってたけど、家の事も……いつも頑張ってるって……」



「あたしはいいのよっ、
あんたの話〜」



「俺……?」



ハンバーグ弁当を
食べ終わったらしい。

ごみを片付けて
焼酎をついだグラスをグイッと
差し出した。



「飲めよ〜?」



「……やっ、あの……一応、未成年だから……」



「あたしもだけど、だってクラスメイトじゃんっ」



きゃっ、きゃっ、
笑いながら
目がぼんやりしてるのに
気付いた。



「藤島さん……家に帰りたくないって……
何か……」



「ん〜なんか……
目が見えない〜」



あたしは黒崎のメガネを
スッと外した。



「また……っ、ちょっと、見えなくなるんで……っ」



焦ったような黒崎の顔。
うん
やっぱり
綺麗な顔をしているな……。



隣に座っている
黒崎の顔を
じっと見つめた。



やっぱり
目が
霞んでいる……
何でかな?
あれ?
飲み過ぎって奴かな?



「……メガネ……返して……見えないから……」




あたしの手を掴んで
持ってるメガネを取り返そうとしている。

赤い顔をして。


「可愛い……」



思った事が
そのまま口をついて出た。



カッと更に赤くなる
綺麗な顔
だけど
瞳がやけに鋭く輝いて……


ひょっとして
怒ってる……?



「可愛いってそんな……一応……男なんで……
俺……家は安全だとは言ったけど……
のこのこ、家について来るとか……
本当……藤島さんって……」



ドサリ
視界が回って
後ろにあった
ベッドの上に
押し倒されたんだと
気付いた。



「あ……れっ?」



ぼんやりとした視界で
黒崎が
あたしの上に
覆い被さった。

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