
委員長はエッチでした
第6章 天使の笑顔
「こんなことで、悩んでるなんて、
おかしいって、思うでしょ?」
コーヒーを飲んで
空を見上げる。
青い空
秋の空は
そんなに真っ青でもなくて
青いけど
グレーな色にも見えて
なんだか
もの悲しく
切ない気分に
させられる。
馬鹿馬鹿しい事で悩んで
自分がちっぽけな
人間なんだと
思ってしまう。
啓介は呆れたのかもしれない
あんなに
色々あって
たくさん
助けて貰ったのに。
啓介に相談しても
どうにも
ならない
自分で解決しなくちゃ
キチンと
黒崎と向かい合って
それで……。
「おかしくねぇよ、俺だって同じだ、
多分、黒崎だって、同じだと思うよ?」
「はあ?」
意味が分からない。
いつになく
真面目な表情で
じっと見つめられる。
「だって、俺ら、思春期高校生だし?
俺だって欲求不満にもなるし、
黒崎なんか、むっつりな癖に、
真面目だから、ずっと我慢してんだよ?」
「えっ?
そういうもん?」
えっ?
えっと?
黒崎がむっつり?
真面目だから
我慢……。
思い当たる
黒崎の言ってた
セリフを思いだして
笑ってしまった。
我慢してるのに
なんでそんなに
煽るの
とか
こんなこと
駄目なのに
とか
大事にしたいのに
とか
言ってたよ……。
「俺なんかは、遊んでくれるヤツが、
いるからいいけどよ?
実際あいつだって、つらいと思うぞ?」
「そっか、我慢しなくていいのに」
ぽつりと呟く。
何度もキスをして
幸せだけど
それだけじゃ
足りないんだもん
黒崎との
キスを思い出しただけで
疼いてしまう
あたしの体。
結城さんに
そういう体に
させられてしまったんだ。
キュンと
あそこが疼いて
勝手に体が
もじもじ
するんだもん。
「お前も我慢してんだろ?
つらいのなら、俺がどうにかしてやろうか?」
啓介の顔が近づき
急に切れ長の目が
甘く輝いて
肩を寄せられた。
「えっ、
どういう意味?」
キョトンとするあたしの前で
至近距離で
ニヤリと笑う
啓介のやけに
艶やかな表情。
「性欲処理、指だけで、いかせてやるよ」
