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PH山田の伝説

第7章 終焉と幕開け

「引っ越しでもするんですか?」

「みくちゃんもカズくんも聞いたらショック受けるかも知れないけど大丈夫?」
二人はただ頷くだけだった
「何で私がここで荷物を片付けてるかと言うと葉子は亡くなったのよ 車の事故でね」

あっさりと言いながらも葉子ママは涙を流して居た
俺はただその言葉が信じられずに呆然と立ち尽くして居た

それからみくが「嘘だ 下らない冗談言わないでよ」
と怒鳴り声をあげた

「信じたくない気持ちは分かる 葉子は実家に居るわ 後で一緒に会いに行きましょ」

みくは腰が抜けた様にペタンとその場に座り込み動こうとしなかった

「こんな中申し訳ないけどカズくんの荷物も沢山有るわよね? 必要な物は持って帰れるかしら?」

「まず葉子に会ってからでも良いですか? まだまともに信じられませんから」
と俺は答えた

「分かったわ みくちゃんはどう?」

みくは何も語ろうとしない
「無理ないわね」

「カズくん みくちゃん私の車乗って」

みくはようやく重い腰を上げ三人で葉子の実家へと向かった

葉子の実家はここからそれほど遠くない事は知っていたがあっという間に着いた
しかし着いた瞬間に驚きを隠せなかった

自分の家も本家の為かなりの広いし大きいが葉子の実家も負けじと大きな家だった

「驚いた? 無理ないわよ葉子は実家居れば良いのに一人暮らしが良いって聞かなくて家を飛び出したのよ」

「家の一人娘 箱入り娘に育て過ぎたのか何時からかこんなになっちゃったのよ」

そんな話をしながら家へと足を踏み入れた

俺はただただ話を聞き入って居るしか無かった

家に上がり込み直ぐに葉子との対面の時が訪れた

部屋に通されるとまるで人形の様に綺麗な姿の葉子が横たわって居たのを鮮明に覚えて居る

これは未だに異常な考えだと思うが本当に好きな人に出会うとその子をそのままの姿でホルマリン漬けか何かにして残して置きたいと思う様になった

老いていくのが醜いとは言わないが今のままの美しい姿で居るならそれもまた一興かと思う

勿論犯罪になるため実際にはやらないと思うが俺自身が狂ったらと思うと少しだけ怖い 既に狂って居るのかも知れないが

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