
アイシカタ
第1章 Kiss
S side
「もう別れてくんない?」
昼休みを迎えた体育館裏。
おはよう、と言うのと同じテンションで彼女にそう告げた。
「えっ…?」
「だから、別れてくんない?」
「いや、ちょ…なんで…?」
「飽きたんだよね」
「飽きたって…嫌だよ、私。ダメなところがあったなら直すから…ね?」
ね?と言われても別にダメなところがあったわけではなくて。
単純に飽きたものは仕方が無い。
「悪いけど、別れないつもりは無いよ。愛梨に原因があるわけじゃないから」
そう言っても納得出来ないようで、じっと見つめてくる。
とは言え俺は特に言うこともなく、それを黙って見ている。
この次は何だっけ…。
あ、英語か。
そういや宿題やってあったかな…
多分やったな。
そんなどうでもいいことを考えていると、徐ろに愛梨が口を開いた。
「…分かったわよ、別れるわ。だから気遣わずに言ってよ。どこがダメだったの?」
「どこって…」
無いと言ってるのが伝わらないのだろうか。
それともそんなに自分の汚点を知りたいのだろうか。
どちらにしても面倒くさい。
「ないって言ってんじゃん」
「嘘よ、だって…「強いて言うなら」
ゆっくりと愛梨に歩み寄る。
「キスが下手なところかな」
驚いて開いた唇に俺のを重ねた。
「もう別れてくんない?」
昼休みを迎えた体育館裏。
おはよう、と言うのと同じテンションで彼女にそう告げた。
「えっ…?」
「だから、別れてくんない?」
「いや、ちょ…なんで…?」
「飽きたんだよね」
「飽きたって…嫌だよ、私。ダメなところがあったなら直すから…ね?」
ね?と言われても別にダメなところがあったわけではなくて。
単純に飽きたものは仕方が無い。
「悪いけど、別れないつもりは無いよ。愛梨に原因があるわけじゃないから」
そう言っても納得出来ないようで、じっと見つめてくる。
とは言え俺は特に言うこともなく、それを黙って見ている。
この次は何だっけ…。
あ、英語か。
そういや宿題やってあったかな…
多分やったな。
そんなどうでもいいことを考えていると、徐ろに愛梨が口を開いた。
「…分かったわよ、別れるわ。だから気遣わずに言ってよ。どこがダメだったの?」
「どこって…」
無いと言ってるのが伝わらないのだろうか。
それともそんなに自分の汚点を知りたいのだろうか。
どちらにしても面倒くさい。
「ないって言ってんじゃん」
「嘘よ、だって…「強いて言うなら」
ゆっくりと愛梨に歩み寄る。
「キスが下手なところかな」
驚いて開いた唇に俺のを重ねた。
