いとしいとしというこころ
第12章 後悔
俺、なにやってんの。
和くんを傷つけた。
俺が…傷つけた。
あんなに悲しそうな顔、はじめて見た。
いつも笑ってたのに。
俺があんな顔させたんだ。
もう会ってくれないかもしれない。
俺のこと嫌いになっちゃったかも。
……
泣いてもしょうがない。
自分がしたこと。
でも次から次に嘘みたいに涙が出てきた。
好きなんだ、和くんのこと。
大好きな和くんが、
俺のことを好きだって言ってくれたのに。
なにひとつ言葉を返せなかったし、目を見てもあげられなかった。
和くんはどんな顔をして俺に好きって言ってたっけ。
最初は見てたんだよ。
その後は、
和くんが一生懸命、俺に言葉を投げかけてきて。
ひとつひとつが苦しかったのは覚えてる。