いとしいとしというこころ
第4章 和くんの過去
さくらのころ。
4月…新学期。
俺は大学生に、和くんは高校生になった。
それなりに忙しく慣れない毎日に気疲れして。
帰って来たら、ご飯食べて、お風呂入って、寝る。
そんな生活。
なかなか前みたいに和くんと会えずにメールをするだけの日々。
その回数も減ってしまってて。
入学してすぐ、
『おめでとう!』
ってメールはお互い送ってた。
和くんも忙しいんだろうと気を遣うのもあるけれど、会えないならメールはしようと思う。
しよう、っていうか…
したい時に気にしないでしようと思うんだ。
人見知りな俺はあんまり乗り気になれない飲み会にも2回に1回のペースで参加。
まだ未成年だから飲まないしバカ騒ぎする先輩にも正直、辟易。
でも角が立つから素知らぬふりで空気を壊さずヘラヘラ笑う。
大人になったなぁ、俺。