いとしいとしというこころ
第11章 まっさら
焦げた肉を口には運ばず皿に乗せたのを見届けてから、
「断った?よ?」
ようやく答えた俺に雅にいが心なしかホッとした雰囲気を醸し出したのを確認して緩みそうになる頬。
喜んでる?
よね?
また潤にいと大ちゃんが聞いてくる。
「なんで?」
「タイプじゃなかったとか?」
こうなったら…とわざと大きい声で宣言するかのように言い放つことに決めた。
「俺は好きな人と付き合いたいから。」
みんなの動きが止まった。
「じゃあ、やっぱり、」
納得した顔の翔にいが俺の隣りにきて肩を抱く。
「最近の浮き沈みは…
やっぱり恋しちゃってんだ?」
そんな風に色々態度に出てたのかと知らされてちょっと照れくさいけど認めるように頷いた。