いとしいとしというこころ
第11章 まっさら
それからも食べたり飲んだりバーベキューを大いに楽しんだ俺たちは片付けをして帰る準備を整えた。
「和ー、にいちゃんに好きな人のこと、もっと教えろよ。」
手を動かしながらも口を開けば、ずっと同じことを言い続けてる翔にい。
「にいちゃんが教えてくれたら考える。」
「えー、だって俺、今いないしー。」
そんな俺たちを、ふふふ、と笑いながら見てる大ちゃん。
「仲良いなー。」
「ほんと。」
潤にいも笑ってる。
「好きなひとか…」
ポツリ呟いた潤にい。
「どうしたの?」
「うん、和が恋ねぇ、って…
しみじみしてんの。」
「なにそれ。」
「和もそういう歳なんだ。」
「だからぁ、なにそれ。」
潤にいは笑ってたけど少し真面目な顔になって、
「うまくいくといいな。」
またポツリ呟くのをまじまじと見てると頭にポンと手を置いた。