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幸せだった日々

第8章 壊れた心

怒られるのは私の要領が悪いからだって、ずっとガマンしてた…。誰にも相談しなかった…。お母さんやお姉ちゃんにも友達にさえ相談しなかったの…。



だって…



ちゃんとできない私が悪いんだから…




栄養士さんに毎日怒られるようになって半年ぐらいが過ぎた頃…



夜寝るのが怖くなり、不眠症になった…。



寝ちゃったら朝が来て、仕事に行かなくちゃいけない…
また怒鳴られるんだ…
イヤだ…イヤだよ…


こんなことを考えてると、どんどん眠れなくなり、寝ることが怖くなった…。。。



仕事行くのが憂鬱になり、出勤途中、どこか違うところに行っちゃいたい…と、何度も何度も思った。


でも…


私にはそんな勇気はなく、無断欠勤して栄養士さんに怒られることが怖くて、なによりも園長先生に迷惑をかけたくなかった…。



どんなに栄養士さんに冷たくされても怒られても、表面上は冷静に装い、気にしてない素振りをしてた。そういう態度も栄養士さんは気に入らなかったのかもしれないけど…。。。



だんだん、自分の体の不調に気付き始めたのは、寒くなってきた頃だった。


胃痛とは無縁だったのに、毎日朝になるとキリキリと胃とお腹が痛むようになった。それもかなり激しい痛み…。



私が休むと給食を作るのが栄養士さんだけになってしまうため、病院に行くことなく毎日痛みをガマンして、仕事を続けてた。



だけど…



ついに限界の時が来てしまった…



ある朝、起きると感じたことのない胃の痛み…
仕事を休むわけにはいかないと思い、痛みをガマンし、でかける支度をした…


ズキンズキン…


痛すぎる…いつもの痛みよりもさらに強い…


でも休めない…



家を出る時間になり、バッグを持って出勤しようとしたら…


ズキンっ!!!!!!!


感じたことのない痛みに襲われ、その場から動けなくなってしまった…



痛いっ…痛いっ…!!!!!!



なかなか仕事に行かない私を心配して、お母さんが部屋に入ってきた。


うずくまってる私に驚き、急いで駆け寄ってきた。


『どうしたの!?』


『胃が痛くて動けない…』


その言葉を言った時、あまりの痛さに冷や汗が出てきた…。

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