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幸せだった日々

第8章 壊れた心

『…実は…』


私は今までのことを包み隠さず全てを話した。


話してる最中、あまりにもつらくて、泣きながら話した…。吉田先生は黙って、うなずきながら最後まで聞いてくれた。


『本当はね…しほちゃんが栄養士さんに毎日怒鳴られてるの知ってたの。園長先生も知ってる。職員室と給食室近いから、大きい声出すと、聞こえちゃうんだよね…』


まさか、栄養士さんと私以外にこのことを知ってる人がいるなんて思わなかったからびっくりした…。。。



『いつか、しほちゃんから事情を聞いてみようって、園長先生と話してたの。こんなにつらい思いをさせる前にちゃんと話を聞いてあげればよかったね…。気づいてたのになんにもできなくてごめんね…』


私は首をふるふると横に振った。


『悪いのは私なんです…。要領が悪いからいつも栄養士さんをイライラさせちゃってるから怒られるんです…。もっとテキパキしてる子だったら、こんなに怒られたりしないと思います…』


涙をポロポロ流しながら話した。



『ううん…。悪いのはしほちゃんじゃないよ…。毎日怒るなんて普通じゃない。しかも、朝から仕事が終わるまで怒られてるでしょ?絶対それはおかしいよ』



私が毎日怒られてることを知ってる人がいてくれてすっごく嬉しかった…。今まで誰にも言えなくて悩んでたけど、話して少し気持ちがラクになった。



『このこと、園長先生に話しても大丈夫…?』


『大丈夫です…』


『月曜日に園長先生にコッソリ話すから、これからのことは心配しないでね』


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