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幸せだった日々

第4章 進展しないふたり

年末も過ぎ、年が明けて、悠翔さんからメールが来た。クリスマスイブの夜以来メールしてないから、久しぶりのメール。

「明日、颯斗と一緒に夜出かけない?鈴華ちゃんも誘っていいから」
前回の時も思ったけど、なんで鈴華も一緒にって言うんだろう…。。。最初の飲み会でいっぱい話してたから、悠翔さんは鈴華に気があるのかな…???鈴華には彼氏がいるのに〜っ!!!こんなこと考える私は心が狭いよね…(涙)

『お久しぶりです。明日のこと、鈴華に聞いてみます』
すぐに鈴華へメール。仕事があるから行けないっていう返信が来て、悠翔さんにメールした。
『鈴華は夜まで仕事があるから、明日はダメだと言ってました。私だけでもいいですか…???』
「もちろんだよ。じゃあ、19:00頃家まで迎えに行くね』

悠翔さんが毎回、鈴華ちゃんもどうかな???って聞いてくることにモヤモヤしてた。でも、理由を本人に聞くことができず、ずっと気になってた…。
後から知ったことだけど、私が女の子ひとりだと心細いと思って、鈴華も誘ってたみたい。そんなふうに気遣ってくれてたこと全然知らなかったから、勝手に鈴華にヤキモチ焼いてた…。

次の日の夜は、3人でカラオケに行った。悠翔さんの番になった時、歌声を聞いて驚いた…。うますぎる…。普段の話し声と歌声が全く違うことに本当にびっくりした。はじめて聞く悠翔さんの歌声にうっとりしてた…。颯斗さんも歌がうまくて、このふたりはすごいなぁ…って思った。
この日の帰りは先に颯斗さんが降りて、そのあとはふたりきりなった。
「紫穂ちゃんは、俺たちと一緒にいても緊張しなくなってきた?」
『はい。一緒に出かけるのが毎回とっても楽しみです』
「そっか〜。ならよかった。俺たちさ、アドレス交換してから出かける約束する時しかメールしてないよね?これからはそれ以外でもメールしてくれると嬉しいな」
あんまり頻繁にメールすると迷惑かな…って思って、メールしたい気持ちは山々だったけど、送らないようにしてた。だから、この言葉はとっても嬉しかった。
『メールしてもいいんですか???本当はわたしも悠翔さんとメールのやり取りしたかったので、これからはメールしますね』
「うん。待ってるね」


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