その瞳は誰を見てるの?
第5章 その瞳は誰を見てるの? 5
~S side~
朝なのに体が怠い。
当たり前か…眠っていない上に、朝からまた智くんを抱いてしまったんだから。
智くんは香りだけ残して帰っていった。
俺の耳には色っぽい声、体には体温と素肌の感触、そして…智の中の熱……全身にあなたの存在が刻まれた。
ふぅ……いつまでもぼんやりとしてはいられない。
仕事。
切り替えろ……つくづく俺って勝手。
今夜は潤が来るんだ。
一晩一緒にいなかっただけで、潤が足りない気がする……って、俺はさっきまで智くんでいっぱいだったはずだろ??
あぁぁぁっっっ……はぁはぁ………
少し落ち着け……
まずは仕事。
今日は潤とは別行動。智くんもだ。
これだけは救われたかもな。
終わったら、潤に連絡いれようか?
あいつから連絡来るかな?
いやいや、だから仕事だっつーのっ!!
行ってくる!
自分勝手で最低最悪な俺。
行ってくる。。。
マジで……
俺の理性ってモノは
どこへいってしまったのだろう。。