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欲望ベイベー

第13章 幸せバカップル。




M side



楽屋へ向かう廊下を、気怠そうにのんびり歩く後ろ姿を見つけた。



相変わらず猫背だなぁ。
もっとピシッと歩けないのか?



早歩きで追い付くと、ポンと頭をはたいてやった。



N「あら、潤くんおはよ。」



ニッコリ笑う可愛いカズ。
お、今日も機嫌が良さそうだ。



M「おはよ、相葉ちゃん一緒じゃねーの?」



N「トイレ行ってくるってー。」



最近、毎日一緒に居るらしいここのカップル。
カズから幸せオーラが溢れている。



M「やっぱ昨日も泊まってたんだ?」



N「んふふ、」



ほら、にんまり嬉しそうに笑ってる。
カズも随分素直になったもんだ。



N「昨日は俺ん家だったの。
遅い時間だったんだけど、仕事終わったから行くわってメールきて・・・
相葉さんたら寂しんぼうなんだから♡」



M「ハイハイ。」



N「潤くんのラブラブエピソードも聞かせてよ〜!」



M「ねぇよそんなの!」



N「ウソばっかり!
色々エッチぃ事してんでしょお?」



M「してねぇ!」



相変わらず俺は素直じゃない。
惚気るなんて恥ずかしくて出来るかっての!


楽屋に入って寛ぎモードになった時、コンコンと控え目なノックが聞こえた。



M「どうぞ?」



「失礼します・・・あ、ニノくん!」



N「あれ?どうしたの?」



顔を覗かせたのは、カズが可愛がってる若手俳優。
こないだ相葉ちゃんと揉めた一因の人物じゃないか。
まぁ、ぜんぶ誤解だったわけだけど。



「俺も今日ココで仕事なんです。
ご挨拶しようと思って・・・」



そう言ってキョロキョロと楽屋を見渡す。



N「なに緊張してんだ?」



M「・・・相葉ちゃんは今いないよ?」



お前の怖い彼氏に緊張してんだろうが。
可愛い奴じゃん。笑



「相葉さん、怒ってます・・・よね?」



M「え、怒ってんの?」



話を聞く限りじゃ、仲直りの背中を押してくれたらしいし、怒る理由なんて無いんじゃないか?



カズも世話になったからって高い店でご馳走してやったって聞いたけど。





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